攻撃力2000のモンスター
・2006年11月16日発売
《ジェネティック・ワーウルフ》
・2012年3月17日発売
《アレキサンドライドラゴン》
・2015年2月14日発売
《幻のグリフォン》
カードゲームにインフレは付いて回る物ですが、ここに遊戯王を当て嵌めてみます。攻撃力2000の通常モンスターが新たに登場しました。《幻のグリフォン》です。「鳥獣族・風属性」といったステータスから電光千鳥なりゴッドバード・カメンレオン等といったサポートを受けられるので、2000打点の先輩達と差別化できる事はもちろんですが、驚きは別にあると思います。
攻撃力2000のジェネティックワーウルフが登場してから約10年。効果モンスターこそインフレが重ねられて来ましたが、通常モンスターの攻守については守られてきた線があります。ここを疎かにすると他ゲームのように数値を上げるだけでアイデアの無いインフレとなり、資産低下を早めユーザー離れを加速させる要因となります。
そして、ここに来て《幻のグリフォン》を収録した意義。カードゲームとしてインフレ曲線を描いていく事は至上命題としても、限りなく緩やかな線に抑えていくというメッセージさえ感じ取れます。ヴェルズヘリオロープが攻撃力1950と刻んできた時には言い知れぬ不安に襲われましたが、10年前の通常モンスターと現代の通常モンスターの攻撃力を変えずに販売できている事に意義があると思います。トーナメントレベルで扱われるモンスターにしてもインフレ曲線の延長にあるので、その基盤となる通常モンスターの攻守というのは興味深いものです。「レベル4モンスターで攻撃力2000は高い!」という価値を保つために開発陣のアイデアが効果モンスターに注がれている訳です。
そんな中…
注ぎ過ぎちゃったかなー。大抵のランク4モンスターを過去のものにしかねないプトレマイオスの登場。「プトレマイオス⇒サイドラノヴァ⇒インフィニティ」の制圧力は、ある日のクェーサーを思い返します。インフィニティの無効範囲がクェーサーと酷似している事もあり、シンクロがクェーサーを境に時代を明け渡したように、エクシーズにしてもインフィニティの登場は別の意味を孕んでいるのかも知れません。ではまた!
(ハイパー蛇足なんですけど、「プトレマイオス⇒サイドラノヴァ⇒インフィニティ」の進化ルート。サイドラノヴァのレアリティがストラク収録の「ウルトラ」しかないので、前後のモンスターもウルトラで統一するのが至極一般論でしょ?と話題を降ったら、「シク・ウル・レリ」で散らすプランが順当という返事が来て、いやオネストのレアリティも踏まえるとウル統一が…そう。コナミさんの手のひらの上はダンスがしやすいと感ずる日々なのである。)