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【YCS決勝戦】

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アメリカ合衆国北西部


参加者1458名の頂点を決める『YCSアトランタ決勝戦』。デュエリストフェスティバルの参加数750人の倍と考えると、それを勝ちに勝って最期のテーブルに着くのは相当なものです。


相対するのは「トーマス vs ジョセ


海の向こうでも【EMEm】のミラーマッチが繰り広げられてます。プトレマイオスやEmヒグルミも現役ですからね。決勝トーナメント分布【EMEm】9割越えは地獄絵図もいいとこです。





《第1ゲーム》


ダイスに勝ったのは「ジョセ」。この御仁です。


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ジョセの手デカくね?たぶんバスケ部だと思う。そして全身黒でビシッと纏める辺り流石です。


ただ、写真右側をよく見て下さい。ジョセと同じく黒の装いの人物がいます。ジョセの本体です。椅子に座っているのは最新鋭アンドロイドで、後方の本体が操作しています。




そしてジョセの対戦相手「トーマス」の風貌はと言うと…



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なんだコイツ。


それ以外の感情が出てきませんが、マシュマロンの擬人化失敗みたいな感じです。ご飯食べ忘れた顔色してます。当方の気分としては最新鋭アンドロイドを操るジョセ氏の応戦に回りたい所存。






えー、両雄の話はこれくらいにして本編に入ります。


第1ゲームの先行は近未来アンドロイドのジョセでした。その初動は「ギタートルからのモンキーボード⇒1ドロー&ドクロバット回収」という安定っぷり。スケール&ペンマジが揃いますからね。


もちろんペンデュラム召喚で攻勢を仕掛け、ペンマジ絡めた展開の後、プトレマイオスからの「サイバードラゴン・インフィニティ」を確立。



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続けて「竜魔王ベクター」をスケールに配置し相手のスケールを形骸化させると同時に、更に1枚の伏せカードまで用意という完全な勝ちパターン。


自分のメインにプトレマイオスを使うとヴェーラーがヤバいんですが、普通にインフィニティまで出すんですね。プトレマイオスに対する幽鬼うさぎでも死滅ですが、ここまでモンキーボードにドクロバット・ペンマジと手札誘発の使いどころは数多あったので無視でいいと思います。


ジョセの先行展開「インフィニティ・1伏せ・竜魔王ベクター(スケール)・手札&エクストラがっぽがぽ」を見届けた生白いトーマス氏。



迎え撃つ初手は

・Emヒグルミ
・Emダメージ・ジャグラー
・Emミラーコンダクター
・揺れる眼差し
・揺れる眼差し
・成金ゴブリン


という並び。スケールに置かれたベクターに対する眼差しを持ってるのが強いですね。おまけに成金ゴブリンから舞い降りたのが「モンキーボード」というマジっすか。


まず、トーマスは「Emミラーコンダクター」をスケールに発動。インフィニティの攻守を入れ換える算段、インフィニティの守備力は1600なので、これを通すと竜剣士竜魔王ドクロ等で戦闘破壊されてしまう訳です。インフィニティでミラコンを無効化。


障壁をひとつ崩したトーマスは、続けてヒグルミとモンキーボードをスケールに設置し揺れる眼差しを発動。ベクターを巻き込む3枚眼差しを突き刺す…という狙いを、ジョセの1伏せ「ツインツイスター」が阻みにかかる。これで眼差しは1枚しか破壊できないので、一先ずの安心。


ではなく、無情にもトーマスは2枚目の「揺れる眼差し」をチェーンして発動。


チェーン1:揺れる眼差し(トーマス)
チェーン2:ツインツイスター(ジョセ)
チェーン3:揺れる眼差し(トーマス)


ツインツイスターに割られる前に眼差し3枚破壊を通す事に成功。ジョセのインフィニティを除外に追いやりつつ、ドクロバット回収成功という見事な返しを披露する。


トーマスは総攻撃の後、先程のジョセと同じくプトレマイオスからの「サイバードラゴン・インフィニティ」を立ててターンを渡す。



眼差し2枚により先行牙城を崩されたジョセだったものの反撃に移り、先程やられたように「Emミラーコンダクター」をスケールに設置。


すると、これがインフィニティにカウンターされず成立。そのままペンデュラム召喚にまで漕ぎ着け、先程眼差しに巻き込まれた竜魔王ベクターをペンデュラム召喚。インフィニティの戦闘破壊に成功する。なぜミラーコンダクターをインフィニティで打ち消さないトーマス…



ジョセはメイン2にドクロバットを追加し、トーマスの墓地にあるEmダメージ・ジャグラーを封じる「深淵に潜む者」をエクシーズ召喚。


そして返しのトーマスのドローは手遅れ感満載の「増殖するG」という遊戯王あるある。世界平和を感じます。



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更にジョセは盤面に「Emトラピーズマジシャン」諸々を追加して第1ゲームは幕を降ろす結果となりました。


「サイバードラゴン・インフィニティ」の応酬となった第1ゲーム。どうやら外国では、ショックルーラーを展開する感覚でインフィニティを出してるようですね。ご覧の通りの突破模様ですけど。



EMミラーは、ペンデュラム召喚の可否が戦局を左右するので必ずしもインフィニティに固執せず「フレシアの蠱惑魔」でも…


と書いた所で、外国はヒグルミやハットトリッカー等でペンデュラム召喚以外の攻め手も豊富だった事を思い返して、第2ゲームに進みます。


《第2ゲーム》


サイバードラゴン・インフィニティ」の応酬に敗北を喫したリアルマシュマロンことトーマスは先手を選択。その初手は?



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・竜剣士ラスター
・EMペンデュラムマジシャン
・揺れる眼差し
・揺れる眼差し
・神の通告


待って。また揺れる眼差し2枚引いてる。おまけにラスターペンマジと通告でしょ?お片付けタイムじゃん。


世界は共に泣いている。トーマスは意気揚々とラスターペンマジから入り、ラスターで増やしたペンマジからのオールインを仕掛ける


…も、その夢を砕いたのはジョセの「エフェクトヴェーラー」手を合わせたくなるようなシーンです。完全に後光。


ペンマジ静止で勢いが止まったトーマスは眼差し2枚と通告を置いてターンを終える。海外は羽根帚も大嵐もないので、これはこれでヤバい。


ヴェーラーで命を繋いだジョセは、竜魔王ベクター&Emハットトリッカーで「鳥銃士カステル」を組み、スケールに設置されているペンマジを戻しにかかる。ただ、ここはトーマスの揺れる眼差しでスカされモンキーボードをサーチされる。



続けてジョセは鳥銃士カステルで、トーマスのペンマジを戦闘破壊。メイン2にカードを1枚伏せ、「竜魔王ベクター」をスケールに設置してターンを終える。


この「竜魔王ベクター」はトーマスが眼差しで回収したモンキーボードに加え、盤面のラスターまで黙らせるイケメンです。ただトーマスは2枚目の眼差し持ってるという絶望感。



そしてトーマスがドローしたのは「魔のデッキ破壊ウィルス」日本では竜剣士を滅ぼす死デッキ、外国ではモンキーボードや手札誘発・Emを滅ぼす魔デッキ、どちらも感染するペンマジといった図式でしょうか。伏せてある眼差し通告の安心感からかトーマスは魔デッキを置くだけでターンを終える。


「ベクター効いてるで、これぇ」というジョセの心の声が聞こえてきそうですが、盤面に竜剣士ラスターを追加して鳥銃士カステルと共にライフを攻める。



先程のターンで一拍置いたトーマスは動くしかない。ドローしたのは2枚目のモンキーボード。ただジョセが操る竜魔王ベクターが障壁となっているので、2枚目の「揺れる眼差し」から崩しにかかる。そこにジョセが手札からチェーンしたのは眼差しキラーとなる「Emダメージ・ジャグラー



トーマスとしては、この眼差しは竜魔王ベクターを割ってモンキーボードを使う為に確定で通すしかないので、トーマスは神の通告でカウンター。


チェーン1:揺れる眼差し(トーマス)
チェーン2:Em ダメージ・ジャグラー(ジョセ)
チェーン3:神の通告(トーマス)


然り気無いシーンですが、神の通告をペンデュラム召喚ではなくEmダメージ・ジャグラーと交換する事にジョセは成功してます。



トーマスは眼差しからドクロバットを回収召喚し、EMシルバークロウを確保。更にモンキーボードを発動しリザードローを確保。これはヤバい。


勿論トーマスはペンデュラム召喚から詰めに向かうも、爆竜剣士イグニスターが出た所に突き刺さる「狡猾な落とし穴」。これで戦力を削がれたトーマスは詰めきれず、ターンを渡すしかない。



返しのターン、ジョセの墓地には眼差しを迎え撃った「Emダメージ・ジャグラー」が健在。その効果で手札に加えたのは「Emミラーコンダクター」


ジョセの場には『竜剣士ラスター・鳥銃士カステル』が存在しているので、「Emミラーコンダクター」の攻守反転効果から「爆竜剣士イグニスター」までも成立。先のターンで鳥銃士カステルと竜剣士ラスターにライフを削られているトーマスとしては、握手を求める他ない。





後記


カバレージには『トーマスの爆竜剣士イグニスターを沈めた、ジョセの狡猾な落とし穴がビッグプレイだったね!』的な事で締められてますが、揺れる眼差し2枚を2ゲーム連続で引かれるも勝ちきったジョセに賞賛拍手喝采。


先月のYCSシドニー決勝でも、結果的に虚無空間を割った「狡猾な落とし穴」は勝ちに直結する働きを見せていました。これだけ活躍してれば、そろそろ再販で光りそうなものです。



YCSアトランタ決勝戦の模様をお送りしました。書き始める前は初手の叩き付け合いかと思いきや、ヴェーラーなりEmジャグラーが機能する事で返し返されの激戦を繰り広げる結果となっていました。


それもこれも海外の緊急制限により、これからは無くなります。ピエロが率いるサーカス団の上演はここまで。




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だと思う。